mellpapa工作室の特別編です。

私が住んでいる街の科学館には、南極観測隊にちなんだいろいろな物が展示されてます。それと同時に、映画「南極物語」に使われた小道具も展示されています。映画の中での、樺太犬慰霊祭のシーンに使われた樺太犬の像、これ実は発泡スチロールでできてます。この像、毎年行われる樺太犬慰霊祭には必ず展示されます。長年の使用でかなり傷んでます。
この像、実は4本足がもげちゃってます。もげた足の上にのっかてるだけ…

これを修理します。

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このとおり、すっかり足がもげちゃってます。
見てのとおり、発泡スチロールでできてますのでシンナー系の接着剤や塗料を使うと溶けてしまいます。

シンナー系の接着剤や塗料は使えません。

接着剤は、水性のタイトボンドを使います。このボンド、アメリカでは木工ボンドとして一般的に使われているものです。

下の写真の矢印でしめしてあるやつだよ。

台のベニヤ板も腐っているので交換です。9mm厚のベニヤ板ですが、5.5mm厚のベニヤに交換します。少しでも軽い方がいいでしょう。
ようやく剥がせれました。
腐った台に接着されてた足部分を、カッターナイフを使って剥がします。かなり強力にくっついてますね。
タイトボンドで接着です。
こちらは、接着剤が硬すぎてカッターナイフの刃がたちません。薄刃鋸で攻撃です!!
なんとかとれたので…タイトボンドをたっぷりつけて…
このとおり、接着!!
他の足も同じように剥がし、4本足全て接着をおえました。
腐ったベニヤ板と同じくするため鉛筆であたりをとります。 で、ジグソーでカットしました。5.5mm厚なので簡単に切れます。
で、外に出して…
家にあった黒の缶スプレーで塗装です。
この像、左耳がかけていました。針金を芯にするためブスッと刺しときます。 模型で、海のディオラマを作った時の残りの「ふわっと軽いねんど」を使います。
耳の部分、鼻のへたった部分、その他おかしい箇所に「ふわっと軽いねんど」をモリモリします。盛った後は指でネチネチとディテールをつけますよ。

足の部分もこのとおり、「ふわっと軽いねんど」をモリモリモリモリです。

「ふわっと軽いねんど」が乾燥したら、5.5mm厚の台に固定です。足の裏にタイトボンドを付けて台に乗せ、裏から長い木ネジにタイトボンドを付けてネジ止め。

タイトボンドが乾くまでこのまま放置です。

タイトボンドが乾いたので、アクリル絵の具のリキテックス黒で「ふわっと軽いねんど」部分を塗装して、修理は完了です。
絵の具が乾いたので科学館へ納めに行ってきます。

樺太犬の像くん、私とは1泊2日の短いおつき合いでしたね。

また、展示されてちょうだい。

君を大事に扱ってくれれば、あと10年は戦えると思うよ。がんばりたまえ!!

それでは、さらばじゃ。